よくやったよおまえは

下戸のヨッシー

 

ゼミ内でのミニ卒論発表を終えた。ひさびさの発表に緊張し、超早口の爆噛みになってしまってお恥ずかしかった。

わたしのゼミでは、卒論の進捗は各人に完全に委ねられている。と言うのも、わたしたちが10月の頭に章/節題を提出して以来、先生はいちども論文に目を通さないのだ。つまり先生は構成のみ知っている、ただ、どれくらい進んでいるかや発表で触れてきた部分以外にどんな内容を書いているのかは全く知らない、そんな状態のまま提出に至る。「皆さんがこれまでしてきた発表なり面談なり集めてきた文献なりを踏まえればできないはずありません、完成したものを読むのを楽しみにしています」みたいなスタンス。かなりの放任主義にみえるが、裏を返せばそれだけ学生のことを信用してくださっているということだ。そう心底思わせてくれる先生であり、無論学生も先生のことを信頼している。わたしが所属しているのはとてもとてもいいゼミだ。

提出から発表までの間に何かしらのコメントをいただくこともなかったので、先生がどんな評価や感想を持たれているのか全く知らんままに発表をすることになる。ゆえにボロカスにこき下ろされる可能性もまあゼロではないので、うっすらビビりつつ発表をする。しかしそれは杞憂に終わり、なんだかとてもほめていただけた。それどころか最後に先生は、「よにんとも本当に素晴らしいものを出した、全員自分と向き合うことから逃げなかった」とおっしゃって、涙をみせられた。そうやって思わず感極まってしまうような、そういう論文の集まる代が数年に一度あるんだって。その一部になれたというのはほんとに光栄だ。

卒論出してからもずっと薄ぼんやりした不安に苛まれていたが、先生のお言葉によってようやっと頑張りが客体化し、ひと安心することができた。口述試験はこわいけど、なんせ先生がこれほど認めてくれた、だから多分なんとかなる。多分なんとかなるって思える自分えらい!いまは気持ちが凪いでいるので、この隙に色んなことを頑張れたらとおもう。