シュール・前衛・ナンセンス
HAREっていうブランドに、トーキョーナンセンスという企画があります
(以下、企画ではなくブランドと称します)
こういうデザインのものを出しています
ナンセンスですね
全然いいんですよ、全然いいんですけど、こういうデザインにする以上、ブランド名にナンセンスって冠するのはアウトだと思いませんか?
ナンセンスとかシュールとか前衛的とかって、結果論であるべきだと思うんですよね
第三者が見て、第三者が感じた結果はじめて、それらの言葉が付与されるのが自然だと思うんです
くっきーとか板尾とかが、自分で「俺がやってるのはシュールな、前衛的な笑いなんです」とか言ってたら嫌じゃないですか?
私のなかではそれと一緒なのですが、みなさんはどうでしょうか
だから、それを自発的に言う、それもブランド名やコンセプトとしてこうも大声で言ってしまうのは、どうだろうか、と
かわいいデザインにkawaiiと冠するのとはわけが違います、ナンセンスという言葉においては、どうしても作為が滲んでしまうような気がします
なぜこのブランドを知ったのかというと、たまたまエスカレーターで前に乗ってた男の子が、上に貼ったバルコニーTシャツを着てたんです
なんだこのTシャツ~、と思い、背面のtokyo nonsenseをググってそれを知ったという訳です
着てた男の子、そして連れの女の子もですが、「ザ・サブカル」みたいなカップルでした
ザ・サブカルであるその男の子が、ナンセンスを冠するブランドの服を着る、と
仮にブランド側が、純粋にビジネスとして戦略として、このブランド名でこのデザインを打ち出してるのなら、それは矛盾もないしすごいと思います
現にサブカル男子が購入してるのですからね、あっぱれです
ただ、そのサブカル男子よ、ナンセンスという言葉を冠するものを纏うということは、すなわち「ナンセンスでありたい自分」を露呈することではないかい?
ファッションで自己表現するっていうのはすごく素晴らしいことなんだけど、いかんせん冠するのが「ナンセンス」である以上、それはかわいくありたいからkawaiiを冠した服を着るのとは、やっぱり意味が違ってくる
あのデザインが間取りだけだったらこんなことも思わなかったんだけど、ナンセンスという言葉を冠しているがゆえに、自己表現というよりは策略に踊らされているように見えてしまった
せっかくサブカルチャーに身を置いているのに、わざわざそのなかで規定されに行っているような
あえて迂遠な言い回しをするが、それはあんまりクールじゃないと思ってしまうな
サブカル道をゆくのなら、君だけのナンセンス、見つけてほしいな
そんなことを思いました
まあでも結局、じぶんが着たいと思ったものを着るのが正義ですよね
わたしがその男の子だったら、うるせえ余計なお世話だ、と言うと思うのでね
元も子もない結論になっちゃったけど終わりでーす