喫茶店でのできごと

 

さっきねえ母と姉&姪っ子とイオンモール的なとこでお買い物してて、お昼ごはんにモール内の、軽食もある喫茶店に入ったのね。そしたらホールのお姉さんがマジのワンオペだったの。お昼時で結構な客数なのに。たった一人で、案内するわレジも行くわ注文もとるわ料理は運ぶわ食器は下げるわ、もうてんやわんや。不憫だった。でもお姉さん、そんなしんどさをおくびにも出さず、ずっとニコニコ明るい声でがんばってんのよ。えらい、えらいよあんた。

わたしはオムライスを頼んだんだけど、中ほどまで食べたときに、ソースからプラスチックの紐みたいのが出てきちゃった。服のタグみたいなやつ。自分で落としたのかなと思ったけど、買ったものとかは反対側のいすにまとめて置いてあったから、入りようがない。異物混入というやつだ。わたしが  あぁ~  と言ってそれをお皿のはしによけていたら、姉が  それは店員さんに言わないかんわ!と言ってきた。姉はそういうとこハキハキとしている。ごもっともだ、食べちゃってたら大変だもんね。みんなはそういうとき、言う?わたしはそういうのほんとうに苦手だ。父がわりとクレーマーだったもので、そのときの不穏な空気は幼いわたしには耐えがたくて、未だにその気持ちが残ってるのだとおもう。だし、どこで混入したかなんてわかんないのに、役割上、そのクレームはあのひとりで頑張ってるお姉さんに深く突き刺さることになっちゃうよ。クレーム対応までさせたない、書き置きでも残しとくよ、と言ったが、結局姉が呼んでくれちゃった。お姉さんはひどく申し訳なさそうに、何回も謝ってくれた。いや、あんたはわるくないよ。そういうこともあるよ。オムライスを取り替えますと言ってくれたが、大丈夫ですよといったら、飲み物をサービスしてくれた。マニュアルとしてそうなんだとは思うけど、なんか申し訳なくなっちゃうね。帰り際にも再度丁寧に声をかけて謝ってくれた。いい店員さん。わたしもこれから喫茶店でバイトだ。わたしもニコニコする。明るい声だす。地声が低いけど。