WAONの犬

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かわいいね

名前はハッピーワオンというらしい

木訥とした風貌に合ういい名前だ

表情に乏しい彼だが、
名前のおかげでハッピーであるということがわかって何よりだ


もしわたしが湯婆婆で、
湯屋にハッピーワオンが迷いこんで来たとしたら

とても名前を奪うことなどできない

ハッピーワオン、
名として残すのはワオンの方になるだろう

(ハッピーを残しちゃうとそれこそ贅沢な名だろうし)

そしたらハッピーかどうか分からなくなるじゃないか

彼からハッピーを奪うことなどできない

 

しかし、本物の湯婆婆のもとへハッピーワオンが行ってしまったらことだ

本物の湯婆婆はきっと、ハッピーワオンがハッピーかどうかなんてどうでもいいから
躊躇なく名を奪うだろう

ハッピーワオン?
贅沢な名だねぇ

あり得る

そうなってしまえばもう、わたしにはどうすることもできない

 

湯婆婆の名付けメソッドを考えてみる

千尋
荻野千尋(おぎのちひろ)6音→千(せん)2音

とまで名を奪われている

音でいうと3分の2を没収されている

ハッピーワオンにこれを適用してみる

ハッピーワオン   7音

するとこちらもやはり2音、ないし3音を残して、
あとは取られるのでは


3音くれるならいい、
おそらくワオンで落ちつくから

百歩譲ってそこまでは許せる

問題は2音しかくれなかった場合

ワオ、またはオン

変化球でピーとかハッかもしれない

とりあえず千に似てるからオンとしよう

これは一大事だ


千尋は千になってから、千尋と名乗らせてもらえなかった

するとオンになったハッピーワオンもまた、
ワオンと鳴くことを禁じられるはずだ

アイデンティティーを失ったハッピーワオン

これでは今後、WAONカードの決済音のお仕事ができない

(湯屋に来ちゃった時点で仕事できないだろうとか言うのは野暮)

そんなことが起きたら、ハッピーワオンが名実ともにハッピーじゃなくなってしまう

そんなことはあってはならない

なぜなら彼はハッピーワオンだから

 

もしかしたら湯婆婆が重視してるのは音数ではなく、
画数や字面かもしれない

荻野千尋の表記中、千の字は断トツであっさりしているから

これをハッピーワオンの表記に適用するとどうなるか
お分かりだろう

 

 

長音だ

発音すら困難

今後の人生間違いなくアンハッピーだ

音数ではかられるより圧倒的にタチが悪い

 

それとも、さらに他の判断基準があるのか

湯婆婆はどのように名付けをしているのだろうか

いずれにせよ、ハッピーワオンにはなんとか湯屋に迷いこまないでほしいものだ