自己分析

就活のために自己分析をしているが
もう許してくれと思う
わたしは誰に許しを乞うているんだろう    社会か?

 

自己分析、すなわち、過去の自分と向き合う作業
恥の多い生涯を送って来ましたので
色々と思い出している最中に
脳内でウワーと叫んで掻き消すことが多々ある
概して些細なことだろうが、
今より更に多感な時期に経験したことたちゆえ
その根は太く深い
そして一度嫌なことを思い出してしまえば、持ち前のクヨクヨ引きずりまくる性質が遺憾無く発揮され
わざわざ反芻してしまってはウワーと叫んでいる
こうして嫌な記憶の幹を自分で太く太くしている
精神の森には自己嫌悪の木ばかり生い茂る
もう許してくれ

 

幼いころのことはまだほとんど掘り起こせていないが、
ひとつだけ強烈に当時の感情を記憶していることがある

幼稚園のお泊まり保育の日に、プラ板でキーホルダー作りをすることになった
プラスチックの板に絵を描いて、オーブンで焼くと縮んで固くなるアレだ
その日は各々好きな絵を描くまでで作業は終わり、
明日みんなで焼きの作業をしようねということでその日は就寝した
翌朝
そこには、焼きはおろかキーホルダーの金具もつけ終わったプラ板たちがずらりと並べられていた
「みんなのプラ板がキーホルダーになってるよ~!〇〇(当時流行ってたキャラクターかなんか)が、みんなの代わりに仕上げをしてくれたんだネ…☆」
みたいなことを先生が言った
私はハァ~!?と思った

幼稚園児にオーブン使わせるのが危ないのはわかる
人数も多いからそっちでやってしまうのが最善ということもわかる
でも、だったら、ハナから
おまえたちの作業は絵をかくまでですよ
と言ってくれればいいじゃないか
そっちがこちらに全部やらせるスタンスをとっていたから、
最後まで自分の手で作り上げるつもりでいたし
プラ板が縮んでくところを見るつもりで楽しみにしてたのに
なんでキャラクターに仮託してまで騙すような真似をした?
当時はここまで言語化できていなかったが、そんな思いの詰まったハァ~!?だった

 

さあ例えばこれをどう調理すればいいんだ
歳の割に斜に構えたクソガキだなあという感慨しか湧いてこないよ
就活のサイトを見てると、
短所は長所の裏返し!
みたいな文言を死ぬほど見かける
歳の割に斜に構えたクソガキから長所を捻り出すとすれば何だ
洞察力があります、とかかな
そんなものが本当にあったらもっと人としてかしこいと思うんだけどな
そして自分で「私には洞察力があります」とか言うのまじで滑稽だよな
でもそれをさも自信ありげに言うことで人間が評価されるんだよな
そしてお勤めしてる人のほとんどがそんな茶番を乗り越えてるんだよな
偉い偉いよみんな
全ての社会人に幸あれ