はさみ

何の動画のキャプチャか控えるのを忘れたが、

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刃がカーブを描いている変わったはさみ
これは犬の頭を丸く整えるためのはさみだ
そんな道具が世界に存在するという事実、愛らしすぎないか?

 

サルトルは、実存は本質に先立つと述べた


ペーパーナイフは、紙を切るという本質が先にあり、それを実現するために実存が作り出された
これは本質が実存に先立っている状態
反対に人間は実存が先にあって、その本質は後から、自分の手によって形作られる
(人間の)実存は本質に先立つ
というはなし

 

しかし今フォーカスしたいのは前者だ
なぞらえて言うなればこのはさみは、犬の頭を丸く整えるという本質の上に成り立つ実存なのだ
このはさみの存在意義は犬の頭を丸く整えること
存在意義かっわいい~

 
逆に、このはさみの実存が本質に先立っていたとしたらどうだろうか
彼には実存と思考がある
彼は本質を求める渦中にいる

 

彼は悩むだろう
他のはさみはみんな、まっすぐの刃をしているなあ
それなのにおれは何だ
刃渡りだけばかにあるが、こんなに曲がっている
紙を真っ二つに切ることすらできない
おれのような歪んだはさみに何ができるというんだ

 

彼は模索する
適所を求めていろんなものを切ってみるのだろう
己の不器用さに嫌気がさすこともあるだろう
その中で見つけるのだ、自分にふさわしい仕事を
自分が最も輝ける場所を
それこそが犬の頭なのだ


そんなしっくりくる仕事を見つけたいものだ

 

 

 

就活嫌すぎ