犬のひとみを覗く時、犬のひとみもまたこちらを覗いているのだ

 

最近のわたしはすこぶる健康なのだが、それは就活に戻れていないからだ。元気だからもう大丈夫かな~と思い久々に就活サイトを開いたものの、涙が出てしまいものの数分で閉じてしまった。いつか自己PRに書いた事と、今現在も就活に適応することができていないという事実とを天秤にかけたとき、後者の比重の大きさに自分の利点など跳ね飛んでしまう。いや、まずその利点が本当のことであるかも定かではないのだが。そんなに深く考えずに、企業が求めてる人材像に自分のエピソードを擦り合わせて言えばいいだけだよ~みたいなことを何度か言われた。そうしようとしたときに、全部うそですよね、だって社会不適合じゃないすか、と思ってしまう自分から逃れられない。折り合いなんてどうしたらつけられるんだ。就活生のみんな、社会人のみんな、ほんとうに偉いよ。もっとほめられるべきことをみんなはしているよ。

直接会話することを放棄している自分が悪いのだが、状況をよく知らない父親はわたしの状況にやきもきしているらしい。それとなくそのことを聞かされて以来、父親と一緒にいるときに冷や汗が出るようになってしまった。薬って効いてんのかな?輪をかけて神経が過敏になっている気がする。今後は一般的でない就職ルートを模索するべきなのだろうか。そんな甘ったれたこと言ってないで早いとこ折れて、思考を黙殺して突破するのが正解だろうか。それができないから困ってんだけどね。

最近「AIがあなたの社会的信用度をスコア化、それに見合った金利で融資!」みたいなバナーをうっかり踏んでしまってからというもの、ことあるごとにそのバナーが表示されて非常に胸が悪くなる。おれは、おれたちは人間だぞ!?という気持ちでいっぱいになる。でも社会的信用がないとまっとうには生きていけないんだよなあ。まっとうに生きるってよく分かんないけど。こないだは駅で虚空に怒鳴っているおじさんを見かけた。まわりの人はおびえていた。数年前のわたしも多分おびえていた。でも今のわたしは「そりゃそうだよね、安らかにね」と思った。なにがそうなのかは自分でもよくわからないし、この思いが正しいとも思わないが、間違っているとも思わない。

 

昨日のバイト上がりにごはんを食べていたら、犬が起きてきてそばに来た。深夜なのに明るくしてごめんよ。レタスをあげてひとしきり撫でたら、また寝に戻っていった。ほんとうに嬉しくなる。犬に生かされている。

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